今日の一冊 「子供が王様」

日中はまだまだ暑いですが、夜になると涼しくなり、季節が動いていることを感じます。そして季節の変化と共に、大好きな読書の秋がやってきます。

最近読んで、面白かった本を紹介させて下さい。

 

子供が王様

フランスの作家 デルフィーヌ・ド・ヴィガン作、河村真紀子訳の「子供が王様」という本を読みました。

若い頃、テレビのリアリティ・ショーに夢中になったメラニーは、母となり、子供たちをYouTubeで公開するようになり、何百万人もの視聴者を獲得する。しかし7歳になった娘が失踪。誘拐が疑われ、脅迫状も届く。金目当て? 成功者への嫉妬? ペドフィル? 彼女と同世代の警察官クララが事件を精査し始める。[Amazonより引用]

 

はじめは、推理小説だと思い購入して読み始めました。ネタバレはしたくないので、詳細は書きませんが、結果的に、推理小説ではありませんでした。

 

海外作品

海外作品のフィクション、ノンフィクションが特に好きです。こういう主題だろうと想定して読み始めるのですが、その主題に対する答えは、ある程度読み進めたところで出ます。

日本のフィクションやノンフィクションは、割と自分が想定した主題の答えが出たところで、結末を迎えることが多いように感じます。海外作品の魅力は、自分が想定した主題の答えが出たその先に、さらなるストーリーがあり、その部分が本当の主題になっているところです。自分が想定したところまででも、読み応えがありますが、まだまだページが沢山残っています。

自分の想定を超えてくると気がついてから、海外作品を選ぶようになりました。ある意味、主題にたどり着くまでの前振りが長すぎです。でも、そこが面白いところなんです。

 

おわりに

今回ご紹介した本も、結末はこれだと想定していたその先のストーリーがあり、身震いしました。読後は、さらにその先が気になり、1人で勝手に妄想して登場人物に想いを馳せてしまいました。

自分の人生を振り返り、人が生きること、人を育てること、を考えさせられる1冊でした。

詳細を語ってしまっては、面白さが半減してしまうと思い、語りたいところを我慢してお伝えしました。手に取っていただけたら幸いです。